性教協が作った、小学生用トンデモ副読本

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「ひとりで,ふたりで,みんなと」性ってなんだろう(小学生用副読本)
■監修・執筆者
山本 直英“人間と性“教育研究所 所長
高柳美知子 NHK学園生涯学習講座「人間と性」専任講師

■執筆・協力者
入江 彰信 熊本県に名市立梅林小学校教諭
大戸ヨシ子 東京都町田市立町田第四小学校養護教諭
坂口せつ子 長野県小諸市立野岸小学校養護教諭
竹内 幸延 大阪府大阪市立鶴浜小学校教諭
田中みゆき 東京都多摩市立西落合小学校養護教諭
谷森 正之 埼玉県富士見市立諏訪小学校教諭
丹  雅子 東京都町田市立原小学校養護教諭
富沢寿美子 東京都私立聖学院小学校教頭
浜口 朝子 東京都東久留米市立滝山小学校養護教諭
星野  恵 椅玉里朝霞市立朝霞第七小学校教諭
■編集
東京書籍編集部
■発行所
東京書籍株式会社
13ページ

 女の人には,卵巣のほかに赤ちやんを育てる部屋(子宮)と赤ちゃんの通り道(
バギナ)があります。また卵巣と子宮は,卵管という管でつながっています。卵巣で大きくなった卵子は,卵管の中で,精子との出会いを待っています。卵子は24時間しか生きられま
せん。
 精子は,みんながオチンチンといっているペニスを通って外へ出されます。これを射精といいます。精子は空気にふれると死んでしまいます。卵管で待っている卵子へ精子を安全に確実に届けてあげるために,
男の人は,ペニスをバギナに入れて射精するのです。これを性交といいます。
 女の人と男の人が性交しなければ,卵子と精子を受精させることはできません。ペニスに精子を届ける大切な役目があるなんて,ちょっとびっくりしたかな。


20ページ
 女の子にも「ペニス」があるのです。

 びっくりしましたか。男の子のペニスよりずっと小さい小さいペニスです。「どこにあるの。見えないじやないの。」
 そうです。とても小さいので見えません。これから探してみましょう。おしっこの出るところは分かりますね。尿道ロといいますが,そのすぐそばにあります。
静かにさわってみましょう。ちょっとポツンとした感じのところがあって少し出ているでしょう。そこがクリトリスというところです。このクリトリスが長くなって,男の子のペニスになったのです。
 
クリトリスからもう少し下をさわってみましよう。小さなやわらかい感じの穴があります。そこは何だか分かりますか。小さいとき「赤ちやんの通り道」と教わりましたが,ちつ口というのです。その奥に6〜7cmのバギナがあって,赤ちゃんの部屋の子宮につながっているのです。そのちつ□のまわりはやわらかい皮で包まれていますね。これを大いんしんといいます。また,大いんしんの内側にあるやわらかなひだは小いんしんです。
 上の絵を見ましょう。これをまとめて外性器とよぶのです。
絵でよくわからない人は,自分で鏡でうつしてみるといいですね。
32ぺーじ

「射精」が始まります。
精巣でできた精子はやがて管を通って,ペニスの先から勢いよく飛び出します。これを射精といいます。
 女の子の月経はおよそ1か月に1回ありますが,射精はそうではありません。どんなときに起こると思いますか。何のことだか分からない人もいるかもしれませんね。でも,いつかはみんな,
必ず経験することなのです。

・ペニスをさわっているとき
 あなたはテレビでキスシーンなどを見たりすると,
ペニスがかたくなることがあるでしょう。しばらくすると,またもとにもどりますが,そのままさわっていると,やがていい気持ちになって,精液が飛び出ることがあります。

・夜,ねむっているとき
「ねている問に射精するなんて。」と思うかもしれませんね。でも,実際にあった人の作文を読んでみましょう。